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10年2月24日(水)16:50~
場所:TOHOシネマズシャンテ
参加者:小太、若葉、小林、10、マイコー
第16回観賞会のお題は『新しい人生のはじめかた』
2重3重の災難に足止めを食らったため、まるこさん欠席。
非現実性への異論が多かった今回でしたが、大人の恋となると、いやがおうにも交際の先に共同生活を見据えないではいられないというのが結論と読みました。嗚呼、女の愛は慈悲深いものなのですね。
若葉「私の隣に座ってたのが、お年を召したご夫婦だったんですよ。なんかお茶の間で観ているかのように」
マイコー「喋りながら?」
若葉「そうそう」
小太「じゃあ私と一緒だ。私の場合は、一人だった。オッサン一人で、独り言を言い。若葉さんの方は2人で喋ってた感じ?」
若葉「2人でした。なんか笑ってるんですよ。えっと今笑うところ?とか。違うか?って」
小太「同じ人じゃないよねえ。違う席だったもんね。変なところで笑ってたんだよね」
若葉「そそ、変なところで笑うんですよ」
10「そうそう。変なところで笑ってる人多かった」
マイコー「いたいた」
小林「タイミングがずれてた人のことかな。女の人の笑い声で?」
小太「違う」
マイコー「えー、男の人だった」
小林「そうかー。じゃあ私わからなかった」
小太「なんかさ、笑わないようなところで笑ってた」
若葉「えー、ここって面白いところなのかな?とか」
10「そうそうそうそう」
小太「ダスティン・ホフマンが、君はクビだよって言われるところで笑ってたもん。えー?!クビでそんなに笑うの?って思った。その人は、なんかちょっと可哀そうな場面で笑うの」
小林「人の不幸を幸せに感じるタイプなのかな」
若葉「あと、お母さんが窓からチラチラ隣の家を見てた場面でも笑ってて。あと他にも、え?って思うところで2人で笑ってるんですよ」
小太「えー、何だろう。年配の人たちに判るツボがあるのかな」
小林「そうかも。古い映画と似た作りになってるとかかな。昔の人ならでは知ってる、みたいな」
小太「わかんない。何だろう?」
若葉「それが最初の方だったんで、これは映画も年齢層って関係あるのかなって思いながら」
小林「あるんじゃないですかねえ」
小太「娘に義理のお父さんとバージンロードを歩くって言われたところでも、ふって笑ってた」
一同「ええええ?!」
小太「引くでしょう?」
10「なんでそこで?」
小林「情けなくて笑っちゃう感じなんですかねえ」
マイコー「言われちゃったよ、みたいな感じで?」
小太「要所要所、そういうところなの。その人が笑うのって。ドレスを選んでるときも、「すんげえ趣味悪いなぁぁ」とか「何だよあのドレス」とか言ってるの」
小林「いや、でもしっかり見てるってことですよね」
マイコー「周りが見えなくなるくらいね。のめりこんでるのかもしれないですね」
小太「ちょっと気が殺がれる感じがしたの」
若葉「喋られると気になるって、こういうことかって思いました」
若葉「それでは、今年2回目ですね。まずは星から。じゃあ10さんから」
10「わお。★★★★(3.8)」
小林「私は★★★★★でもいいなと思いました。面白かった」
小太「私★★★★(3.5)」
若葉「私、★★★」
マイコー「私はね、★★ですね」
若葉「私もちょっとマイコーさんの気持ちが解って。初めは★★かな?と思
って、映画にも年齢層があるのかなあとか思って。けど最後、総合で★★★になりました」
小太「あ、最後でなんだ?」
若葉「最後までいって。初めはなんか?って感じでした」
小太「私は初めの方が良かったかな」
若葉「どんなところですか?初めの方って」
小太「あの女の人と自分が重なってしまったというか。たぶん観る年齢とかもあるんじゃない?ブラインドデートさせられて、「はぁあ」っていうのも解ちゃって。年下の男の人が来ちゃって、後から若い女のひとも来ちゃって話に付いていけず輪に入っていけなくて。うわーすごい解るって思っちゃった。あの寂しさっていうのがさ、身につまされるわって思った。最初の方は自分とオーバーラップっていうかさ。冴えない女ってこういう感じよねって」
小林「私は、お話自体は今までもたくさん同じようなのがあって、状況と立場が違うだけで似たようなのいくらでもあるんですけど、ああいう話が基本的に好きなんですよ。寂しい人が肩寄せ合って生きるみたいな、辛い思いをしても人を求めてやまないみたいなお話が好きなんで」
小太「好み?」
小林「そうそう。そんな感じです」
若葉「10さんはどんなところが?」
10「ハーヴェイ(ダスティン・ホフマン)がうざいのがダメやった」
一同「そうそう、うざい」
小林「あははは。そうなんだー」
10「もう、うざい!あかんわこれっていうところが入ったから」
マイコー「私も最初から最後までそこでした」
10「そこがね~って感じ」
小林「あははは。私はダスティン・ホフマンがすっごい好きなんで、カモン!カモン!って感じでしたよ」
マイコー「あ、そう!そうかあ~」
10「あれが、ダメやった~」
小林「ちょっと図々しい感じありましたよね」
10「そう!もう、ありえない!と思って。そして、それを受け入れるケイト(ユマ・サーマン)もありえないわ!って。解らない!って思ったんだけど、最後の最後でケイトがとっても可愛らしくなってたような気がしたの。初めよりも。そこが、凄いなと思った」
若葉「ケイトも結構ズバズバ言ってましたよね。あのへんは私好きでした。気持ち良いくらい。でも根はすごく優しいから話聞いちゃうし、お母さんが一日に何度も何度も電話かけてきてもちゃんと出てあげて」
マイコー「ねー。私だったらキー!ってなります。なんかケイトって優しいし、喋ることも可愛らしくて。待ってるよって言われて「喜んじゃうわよ」とか、すごい可愛い。ここでツンとしないところがいいなと思って」
小太「そう。後半からは私とはなれていった感じ。あー、可愛らしい女の方に行っちゃったわって」
小林「すごい解せなかったのが、何で2人とも携帯電話持ってるのに分かれる前に番号交換しなかったんだ?って。あそこはなんか、お話的に齟齬があるなと思いました」
マイコー「盛り上がるためだろうけど、無理があるよね」
小林「そうそう。そこはね、ちょっと「え~?」と思って少し現実に引き戻されました」
10「ね。そして待ち合わせには絶対来ないと思ったもん。何かがあるはず!」
小林「そうなのそうなの。来ないのが、ああいう話の基本ですよね」
マイコー「障害があってね」
10「そうそうそう」
小太「でも唐突なエレベーターの故障とは思わなかった」
10「そして階段から、みたいな」
小太「そうそうそう」
小林「あそこは年齢を物語ってましたよね」
10「あははは。確かに」
小太「うざいハーヴェイがさ、可哀そうな感じはした」
小林「そうそうそうそう」
10「まあねえ」
若葉「観てて痛々しくて苦しかったです」
小林「私ね、ああいう肩身の狭そうなオジサン見るとダメなんです」
10「はははは。弱いんだ」
小林「そう。弱いんです」
小太「優しくしてあげたくなっちゃうんだ?」
小林「そうそう」
小太「最初に娘の結婚パーティーに呼ばれてスピーチをしようとしたときに、もうハズしてたじゃん。いたたまれない感じがして、ホントにもうやめて!って思いました。けどその前に、ホテルで一人で泊まらされたのが、こんなことされちゃうなんてハーヴェイが悪くて離婚されちゃったのかなとも思ったんだけど、娘がお父さんのこと嫌っていたわけじゃなかったから、ハーヴェイが悪くて別れたんじゃなくて両親が合わなくて別れただけなのかなあと思ってちょっと少し上がってきて、最後のスピーチのところでハラハラしたけどまともなこと言ってくれて」
10「すすり泣きが聞こえたよ」
小林「あ、ね。結構周りの人、鼻グズグズ言わせてました」
小太「そうなんだろうね。きっと肝なんだろうね」
マイコー「たしかにあそこはちょっとウルッと。あの人はウザくて私は嫌だと思ってたんですけど」
小林「あははは。私、そのウザさにウルウルっときちゃいましたよ。なんて可哀そうなオジサンなんだ!って思って」
10「はははは」
若葉「うっそ~」
小太「仲間に入れないオジサンって少し寂しいね」
マイコー「まあねえ」
小太「その感じはよく出てた」
マイコー「うんうん」
小林「そうなんですよね。なんかダスティン・ホフマンってただ居るだけで寂しそうじゃないですか?」
10「たしかにね」
小太「そお~?」
小林「そこも弱いんですよ、私」
マイコー「不幸が似合うっていうか」
小林「あはは。そうそうそう」
若葉「他の映画でもそうなんですか?」
小林「なんかね、情けない感じが多くないですか?そんなにたくさん観てるわけじゃないですけど」
小太「あ~。『卒業』に始まりね」
小林「私は『クレイマー・クレイマー』がすごい好きです。今日のお父さんみたいな感じですね」
マイコー「あと『レインマン』か」
小太「そうそう。そうだね。ちょっと悲しそうな役ばっかりだね。インタビューとかで素の本人を見ると、とにかく良い人そうって感じだけどね」
マイコー「不器用そうな感じですかね」
小太「良かったシーンとかはありましたか?」
若葉「お母さんの話が要所要所に入ってたのは面白いなと思いました」
10「あはは。お母さん、なかなか良い味やったやんなあ。そして最後はやっぱり、みたいな。お隣に行っちゃったんだ、みたいな」
若葉「私の中では『アメリ』の小人の置き物的な、ああいう立ち位置に感じた」
若葉「うんうん。ちょっとホッとするのがね。あれは良い感じでしたね」
小太「私、ハネムーンの見送りの時にハーヴェイの娘がケイトに「ありがとう」って言うところが素敵だなと思った。良い子なんだなあって思った」
マイコー「お父さんの性格を知ってるから察したのかなって。一人じゃ結婚式に来にくかったからって」
小太「そうそう。それプラス、お父さんのことを面倒見てくれてるみたいな感じも含めての、すごい短い言葉だけど良いシーンだなあ」
マイコー「お父さんのことは嫌いじゃなさそうなね」
小林「そういう細かい心情的な部分もちゃんと丁寧につくってあったとこも良いなあと思いました」
10「なるほどね」
若葉「お父さんは会社人間だったんですかね」
小林「そんなふうでしたね」
若葉「私は、どんなに継父が良い人でもバージンロードは本当のお父さんと歩きたいなと思いますね」
マイコー「きっとね」
若葉「お父さんと過ごした時間が短かったのかなあとか」
小太「でもほら、再婚して数年って言ってたじゃん?だから気を使ってるのかなと思って。それもあって良い娘だなと思ったの」
10「でも本当は、みたいなね」
若葉「両親の離婚で」
小太「うん。そのあとを引きうけてくれた人だから、っていうのもあるのかなーって」
マイコー「でも私ね、自分の結婚式でお父さんのこと招待するのを忘れてたんですよ」
一同「え?」
マイコー「海外で挙式したんですけど、お母さんには電話して話をしたけどお父さんには一切そういう話をするのを忘れてて。うちのお父さん、ヘルニアがあって長時間飛行機に乗れないんですよ。だからお父さんは来ないだろうなってお母さんとは話してて、お父さんには一切話をしてなくて。結婚式が終わったあとで実家に帰った時に「お父さん、招待されなくて寂しかった~」って言われて」
一同「あはははは」
小林「え、でも「娘さんをください」とかいう挨拶には行ったんですよね?」
マイコー「あ、うん。それはありましたけどね。結婚式は、「お父さん来れないよね」ってお母さんと話しただけで終わっちゃってて。直接お父さんに「来てね」って私から声かければよかったんですけど」
小太「お父さん、それは寂しいよ」
10「それはツワモノだ」
若葉「お父さんもビックリですよねえ」
小太「お父さんも「俺は?」って言ってこなかったの?」
マイコー「うん。お母さんに留守番の小遣いをもらって」
小林「今頃、式やってんだろうなーとか思いながらね、きっと寂しい思いをしてたんでしょうね。ふはは」
10「きっとね」
小太「まあ、それも気を使った結果?ある種」
若葉「ハーヴェイの娘さんはイギリスに住んでるわけじゃないんですよね?」
小林「うん。言ってましたね」
小太「新郎新婦2人ともイギリスで仕事してるって言ってませんでしたっけ?」
小林「言ってましたね。ロンドンってねえ。通ってるってことなんですかね?」
小太「そうだ、ブラインドデートの相手がさ便箋を作ってる会社の人って言われてたのに実際合ったらIT関係だったじゃん。あのときも、隣の人すごい笑ってた。そんなに可笑しいのか解らなかった」
小林「英語がわかるひとなんですかね?」
マイコー「そうそう。そっちなのかな?と思って」
10「なるほどね」
マイコー「私らは訳しか見ないけど」
小太「でもそんなにさあ、面白い英語言ってなかったと思うよ。ステイショ
リーがなんちゃらって言ってたのと、ITがなんちゃらって言ってたくらいで。何でそんなに可笑しいのかなあって。たまに外人さんが観に来てたりすると私たちより早く笑ったりするけど、今日のは完ぺきに違うような気がする」
若葉「なんかツボが違うんだな」
小林「独特ですね。なんかそんな独特な男の人が一人で観に来てるってところが切なくないですか。ふははは」
10「あははは。たしかにね」
マイコー「しかもこんな話を」
小林「きっとなんかね、新しい人生始めたかったんじゃないですかね」
マイコー「あああ、その始め方をねー」
10「参考に」
マイコー「ああやって、図々しく話しかけたりしてね」
10「きっつーい」
若葉「もしかして小太さんに話しかけてたとか?」
10「あははは。新しい人生の相手として」
小太「あー、そうかあ。のがしちゃったよ、なんて」
マイコー「相手をしてあげてたケイトはホントえらいですよ。特に本読んでるときなんてもう」
10「うん、はあああぁ?って思う」
小林「でも話の流れ的に、ハーヴェイの方も娘の結婚式にまつわる疎外感が寂しい感じだったし、ケイトも場違いな飲み会に呼ばれて疎外感感じて、ちょうど2人が良い感じに寂しい時に会っちゃったんだろうなって」
10「ああ、タイミングが良かった」
小林「そそ。うまくそこで会話が成り立つような道筋を作ってるなあって思いました。ああ、肩身が狭い思いしてたら誰かと喋りたくなるよねっていう」
小太「そうか。私たぶん、シャットアウト。本を読んでいるところにウジャウジャと話しかけられたらそこでアウトって感じ。だから辛抱強い人だなと思った」
マイコー「そうそう。なんだったら飛行機のところからですよね」
小林「普通はね、あの飛行機で隣に座ってた女のひとみたいになりますよね」
若葉「そう考えると、普通の人ならそうなるけど、ケイトが前の晩に寂しい思いをしていたからハーヴェイの話を聞いてあげたのかもしれないですね。もしそうじゃなかったら、飛行機の女の人みたいにバンって拒絶してたかもしれない。少しづつ、寄せ合うのが巧いですねえ」
小林「うん。うまくもってったなと思って」
若葉「最後の方に86歳のお爺さんでしたっけ」
小林「あれもねえ、よかったですね。あの歳になっても女の人を求めていたいって言う感じがね。お話的に、いくつになっても恋はできるっていうような内容でしたから、お爺さんでもそうなんだからお前ら頑張れよみたいなふうに受け取りました、あれは」
小太「あの、読み終わった後の得意げな顔が」
若葉「そうそうそう」
小林「可愛かった。ああやってね、思い出を反芻してね、残りの短い人生を生きていくんでしょうね、ふふふ」
小太「もう語りつくしちゃいましたかね。何かある?」
小林「何かねえ、ハーヴェイもケイトも男女関係に挫けてる感じの人だったじゃないですか、だけどハーヴェイの方は割にガンガン攻めるタイプで、ケイトの方は守りに入っちゃってて。その違いも面白いし、例えば両方とも守りに入ってる人だったらきっと付き合うまでいかなかったわけで、なんかうまいことキャラが噛み合ってたなって。だからこそベタだなとも思うんですけどね。けど、人間関係ってそんなもんだよなあって。なんとなく足りないところを補い合って、うまいこと関係を保ってるように普段感じているので、そういうのがうまくでてるなあと思いました」
小太「私は、最後の方でケイトが「夢物語ね」って言うのが、現実に則したらそうだよねって思った。映画だから良いんだけど、現実ととらえると夢物語よねって私も思った」
小林「ああ、あそこは、お互い興味持ってんなら傷付く傷つかないとかどーでもいいじゃん、付き合っちゃえば?って思ったんですけど」
小太「年齢がいくとさ、怖いっていうのがわかる」
マイコー「なんか楽な世界に籠るみたいな気持はすごく解りますよね」
10「そうそう。あれはとっても良くわかった」
マイコー「ね。あれは楽だもんねって。何も考えないで流されるのが」
小太「そう。今そうなんだからさ、新しいところに飛び込んで傷つくよりはさ、このまま平穏にいた方が良いっていうこともあるよね」
小林「相手にすごい興味があってもですか?で、相手からも好かれていても?」
小太「だって、好きなら好きなほどもっといっぱい衝突するかもしれないよ」
小林「えーーー、それ当たり前だから、って思っちゃうな」
小太「それはやっぱりさ、まだ若いんだよ」
小林「そうですかね。なんか、衝突があるのなんて当たり前だから、別にあったっていいじゃんって思っちゃいますね、私」
小太「でも、違うんだなこれが」
10「相手によるのかもしれん。その相手の態度とか。この人ならって思えるような相手だったらイケるかもしれんけど」
小林「あ、まあ、それはそうですね」
小太「でも私やっぱり2日では思えない。すごい良い人と思っても、もうちょっと見ないと2日くらいで結果を出せって言われたら無理だもん。しかもむこうは仕事辞めてきちゃってるんだもん」
マイコー「私も、それが非現実的だなと思って。50とか60の職のない男性がね」
10「これからどーすんの?みたいなね」
マイコー「そう。そこで付きあったとして、で、どうすんの?っていう」
小林「あははは。現実的。どうやって暮らしてくの?とか思いますけどね」
マイコー「お母さんもいるんだよ?みたいなね」
10「私の統計のお仕事だけで?って」
小太「急にさ、今までアメリカでやってきてロンドンに来てCMの仕事できるわけじゃないもんね」
10「そこは映画だよね」
マイコー「でしょうでしょう。そこが一番ありえないなと思って。仕事を辞めて彼女のいるイギリスに移るっていうのも、ちょっとあんまりじゃないかなって」
小林「あはははは」
マイコー「しかも2日でって」
小太「そうでしょうそうでしょう。2日では決められないよ」
マイコー「私がケイトだったら重たすぎると思うし」
小林「あはははは」
マイコー「国まで捨てて?って気がするんですよね」
10「でもこれ逆やったらどうやんな?女が仕事を辞めて男の方に行くっていうんだったら?」
小太「私、行かなーい。2日でしょ?しかも国が違うんだよ?やっぱゴメンって言われた路頭に迷うじゃん」
10「でも、あの流れで行くと男の方も受け入れる態勢にあるような感じで」
小林「向こうが受け入れてくれるのが確実だったら行ってもいいかな。でも行ってみて捨てられたとかだったら、はあああ!ってなりますね」
小太「そうでしょうお~」
10「ははは、辞めたのに!みたいな」
小林「よっぽどお互いのこと信じてたんでしょうね、あの人たちね」
小太「それを2日でっていうのが、私だったら得られない」
小林「そこは映画ですね。展開が早い」
小太「もしかしたら若かったらできるのかなとも思うし。仕事辞めてこっち来ちゃえよっていうのもさ、20代とかだったらできるのかも。けどあれだけの歳になっちゃったら大きなことでしょう」
若葉「でも逆に、階段のところで発作を起こしたじゃないですか。このさきいつまたこうなるかわからないから、やっちゃえ!っていうのもあるのかも」
小林「そっかそっかそういうのもありそうですよね。老い先短いからっていうね」
10「ああ、年齢が年齢だし」
若葉「あとクビになってこれ以上悪いことないだろうみたいな」
小林「男の一人暮らしでお金もかかってないし」
若葉「まあ貯蓄もあるだろうなって」
小太「貯蓄があればね」
マイコー「ねー、貯蓄でいくのかなあ」
小林「貯蓄!また現実的な。ははは。今ここに、ガーンと「貯蓄」っていう字が立体的に浮かんで見えましたよ」
マイコー「映画観てるときからずっと貯蓄で?と思ってましたよ」
小林「あはははははは」
マイコー「貯蓄あるのかしら、この人?とか」
小林「あはははは。すごいあるんだとか、なんか想像しちゃう」
小太「だから貯蓄があれば良いわけよ」
10「あ、いいんだ」
小林「うはははは。「貯金」とか言いましょうよ。もっと可愛く」
若葉「ひぇひぇ」
マイコー「堅~い言葉がね」
10「うふふふふふ」
小林「真剣味が籠ってましたよ、貯蓄って言葉に。ふふふ」
マイコー「たしかに自分にお金があれば、ちょっとくらい自由に生きるのもアリなのかなとも思います」
小太「そうだねえ」
マイコー「でも、あの歳になってねえ、すごい勇気のいることですよ。一個羨ましかったのが、英語圏同志だからああいう交流もあって。日本だったら絶対ありえないでしょう?」
10「ないねえ」
小林「言葉が一緒って言うのは確かに壁が低いかも」
若葉「要所要所の、ケイトの表情が良かったです」
マイコー「良かった」
若葉「若者の間で気まずそうにしているところとか」
小林「でも、なにも泣かなくてもと。。。思いましたけどねえ」
マイコー「あのトイレでね」
小太「でも、あの人はあれに慣れてるはず」
小林「そうそうそう。ちょっとねえ、あそこは違和感感じました」
小太「わかってたけどやっぱりねっていうシチュエーションに思えたから」
小林「あ、あれかな、ちょーーーう期待してたのかな。傷つくのが嫌だから私はもう男の人はいらないとか言いながら、ものすごい期待してたのかな」
10「かもしんない。でもやっぱりみたいな」
小林「そう」
マイコー「しかも実は結構タイプだったとか」
小林「ね。もしかしたらね。でも泣かなくても」
マイコー「ねえ。少女か?って」
若葉「朝帰りしてバスに乗ってる時の表情とかも良かったです」
小林「良い感じでした」
若葉「すごいキレイに見えて」
小太「ね」
若葉「やっぱり恋とかすると違うなあって。とたんに違うと思って」
マイコー「たしかに表情良かったですね」
小林「ね。上手でした」
<文責:小林>
場所:TOHOシネマズシャンテ
参加者:小太、若葉、小林、10、マイコー
第16回観賞会のお題は『新しい人生のはじめかた』
2重3重の災難に足止めを食らったため、まるこさん欠席。
非現実性への異論が多かった今回でしたが、大人の恋となると、いやがおうにも交際の先に共同生活を見据えないではいられないというのが結論と読みました。嗚呼、女の愛は慈悲深いものなのですね。
若葉「私の隣に座ってたのが、お年を召したご夫婦だったんですよ。なんかお茶の間で観ているかのように」
マイコー「喋りながら?」
若葉「そうそう」
小太「じゃあ私と一緒だ。私の場合は、一人だった。オッサン一人で、独り言を言い。若葉さんの方は2人で喋ってた感じ?」
若葉「2人でした。なんか笑ってるんですよ。えっと今笑うところ?とか。違うか?って」
小太「同じ人じゃないよねえ。違う席だったもんね。変なところで笑ってたんだよね」
若葉「そそ、変なところで笑うんですよ」
10「そうそう。変なところで笑ってる人多かった」
マイコー「いたいた」
小林「タイミングがずれてた人のことかな。女の人の笑い声で?」
小太「違う」
マイコー「えー、男の人だった」
小林「そうかー。じゃあ私わからなかった」
小太「なんかさ、笑わないようなところで笑ってた」
若葉「えー、ここって面白いところなのかな?とか」
10「そうそうそうそう」
小太「ダスティン・ホフマンが、君はクビだよって言われるところで笑ってたもん。えー?!クビでそんなに笑うの?って思った。その人は、なんかちょっと可哀そうな場面で笑うの」
小林「人の不幸を幸せに感じるタイプなのかな」
若葉「あと、お母さんが窓からチラチラ隣の家を見てた場面でも笑ってて。あと他にも、え?って思うところで2人で笑ってるんですよ」
小太「えー、何だろう。年配の人たちに判るツボがあるのかな」
小林「そうかも。古い映画と似た作りになってるとかかな。昔の人ならでは知ってる、みたいな」
小太「わかんない。何だろう?」
若葉「それが最初の方だったんで、これは映画も年齢層って関係あるのかなって思いながら」
小林「あるんじゃないですかねえ」
小太「娘に義理のお父さんとバージンロードを歩くって言われたところでも、ふって笑ってた」
一同「ええええ?!」
小太「引くでしょう?」
10「なんでそこで?」
小林「情けなくて笑っちゃう感じなんですかねえ」
マイコー「言われちゃったよ、みたいな感じで?」
小太「要所要所、そういうところなの。その人が笑うのって。ドレスを選んでるときも、「すんげえ趣味悪いなぁぁ」とか「何だよあのドレス」とか言ってるの」
小林「いや、でもしっかり見てるってことですよね」
マイコー「周りが見えなくなるくらいね。のめりこんでるのかもしれないですね」
小太「ちょっと気が殺がれる感じがしたの」
若葉「喋られると気になるって、こういうことかって思いました」
若葉「それでは、今年2回目ですね。まずは星から。じゃあ10さんから」
10「わお。★★★★(3.8)」
小林「私は★★★★★でもいいなと思いました。面白かった」
小太「私★★★★(3.5)」
若葉「私、★★★」
マイコー「私はね、★★ですね」
若葉「私もちょっとマイコーさんの気持ちが解って。初めは★★かな?と思
って、映画にも年齢層があるのかなあとか思って。けど最後、総合で★★★になりました」
小太「あ、最後でなんだ?」
若葉「最後までいって。初めはなんか?って感じでした」
小太「私は初めの方が良かったかな」
若葉「どんなところですか?初めの方って」
小太「あの女の人と自分が重なってしまったというか。たぶん観る年齢とかもあるんじゃない?ブラインドデートさせられて、「はぁあ」っていうのも解ちゃって。年下の男の人が来ちゃって、後から若い女のひとも来ちゃって話に付いていけず輪に入っていけなくて。うわーすごい解るって思っちゃった。あの寂しさっていうのがさ、身につまされるわって思った。最初の方は自分とオーバーラップっていうかさ。冴えない女ってこういう感じよねって」
小林「私は、お話自体は今までもたくさん同じようなのがあって、状況と立場が違うだけで似たようなのいくらでもあるんですけど、ああいう話が基本的に好きなんですよ。寂しい人が肩寄せ合って生きるみたいな、辛い思いをしても人を求めてやまないみたいなお話が好きなんで」
小太「好み?」
小林「そうそう。そんな感じです」
若葉「10さんはどんなところが?」
10「ハーヴェイ(ダスティン・ホフマン)がうざいのがダメやった」
一同「そうそう、うざい」
小林「あははは。そうなんだー」
10「もう、うざい!あかんわこれっていうところが入ったから」
マイコー「私も最初から最後までそこでした」
10「そこがね~って感じ」
小林「あははは。私はダスティン・ホフマンがすっごい好きなんで、カモン!カモン!って感じでしたよ」
マイコー「あ、そう!そうかあ~」
10「あれが、ダメやった~」
小林「ちょっと図々しい感じありましたよね」
10「そう!もう、ありえない!と思って。そして、それを受け入れるケイト(ユマ・サーマン)もありえないわ!って。解らない!って思ったんだけど、最後の最後でケイトがとっても可愛らしくなってたような気がしたの。初めよりも。そこが、凄いなと思った」
若葉「ケイトも結構ズバズバ言ってましたよね。あのへんは私好きでした。気持ち良いくらい。でも根はすごく優しいから話聞いちゃうし、お母さんが一日に何度も何度も電話かけてきてもちゃんと出てあげて」
マイコー「ねー。私だったらキー!ってなります。なんかケイトって優しいし、喋ることも可愛らしくて。待ってるよって言われて「喜んじゃうわよ」とか、すごい可愛い。ここでツンとしないところがいいなと思って」
小太「そう。後半からは私とはなれていった感じ。あー、可愛らしい女の方に行っちゃったわって」
小林「すごい解せなかったのが、何で2人とも携帯電話持ってるのに分かれる前に番号交換しなかったんだ?って。あそこはなんか、お話的に齟齬があるなと思いました」
マイコー「盛り上がるためだろうけど、無理があるよね」
小林「そうそう。そこはね、ちょっと「え~?」と思って少し現実に引き戻されました」
10「ね。そして待ち合わせには絶対来ないと思ったもん。何かがあるはず!」
小林「そうなのそうなの。来ないのが、ああいう話の基本ですよね」
マイコー「障害があってね」
10「そうそうそう」
小太「でも唐突なエレベーターの故障とは思わなかった」
10「そして階段から、みたいな」
小太「そうそうそう」
小林「あそこは年齢を物語ってましたよね」
10「あははは。確かに」
小太「うざいハーヴェイがさ、可哀そうな感じはした」
小林「そうそうそうそう」
10「まあねえ」
若葉「観てて痛々しくて苦しかったです」
小林「私ね、ああいう肩身の狭そうなオジサン見るとダメなんです」
10「はははは。弱いんだ」
小林「そう。弱いんです」
小太「優しくしてあげたくなっちゃうんだ?」
小林「そうそう」
小太「最初に娘の結婚パーティーに呼ばれてスピーチをしようとしたときに、もうハズしてたじゃん。いたたまれない感じがして、ホントにもうやめて!って思いました。けどその前に、ホテルで一人で泊まらされたのが、こんなことされちゃうなんてハーヴェイが悪くて離婚されちゃったのかなとも思ったんだけど、娘がお父さんのこと嫌っていたわけじゃなかったから、ハーヴェイが悪くて別れたんじゃなくて両親が合わなくて別れただけなのかなあと思ってちょっと少し上がってきて、最後のスピーチのところでハラハラしたけどまともなこと言ってくれて」
10「すすり泣きが聞こえたよ」
小林「あ、ね。結構周りの人、鼻グズグズ言わせてました」
小太「そうなんだろうね。きっと肝なんだろうね」
マイコー「たしかにあそこはちょっとウルッと。あの人はウザくて私は嫌だと思ってたんですけど」
小林「あははは。私、そのウザさにウルウルっときちゃいましたよ。なんて可哀そうなオジサンなんだ!って思って」
10「はははは」
若葉「うっそ~」
小太「仲間に入れないオジサンって少し寂しいね」
マイコー「まあねえ」
小太「その感じはよく出てた」
マイコー「うんうん」
小林「そうなんですよね。なんかダスティン・ホフマンってただ居るだけで寂しそうじゃないですか?」
10「たしかにね」
小太「そお~?」
小林「そこも弱いんですよ、私」
マイコー「不幸が似合うっていうか」
小林「あはは。そうそうそう」
若葉「他の映画でもそうなんですか?」
小林「なんかね、情けない感じが多くないですか?そんなにたくさん観てるわけじゃないですけど」
小太「あ~。『卒業』に始まりね」
小林「私は『クレイマー・クレイマー』がすごい好きです。今日のお父さんみたいな感じですね」
マイコー「あと『レインマン』か」
小太「そうそう。そうだね。ちょっと悲しそうな役ばっかりだね。インタビューとかで素の本人を見ると、とにかく良い人そうって感じだけどね」
マイコー「不器用そうな感じですかね」
小太「良かったシーンとかはありましたか?」
若葉「お母さんの話が要所要所に入ってたのは面白いなと思いました」
10「あはは。お母さん、なかなか良い味やったやんなあ。そして最後はやっぱり、みたいな。お隣に行っちゃったんだ、みたいな」
若葉「私の中では『アメリ』の小人の置き物的な、ああいう立ち位置に感じた」
若葉「うんうん。ちょっとホッとするのがね。あれは良い感じでしたね」
小太「私、ハネムーンの見送りの時にハーヴェイの娘がケイトに「ありがとう」って言うところが素敵だなと思った。良い子なんだなあって思った」
マイコー「お父さんの性格を知ってるから察したのかなって。一人じゃ結婚式に来にくかったからって」
小太「そうそう。それプラス、お父さんのことを面倒見てくれてるみたいな感じも含めての、すごい短い言葉だけど良いシーンだなあ」
マイコー「お父さんのことは嫌いじゃなさそうなね」
小林「そういう細かい心情的な部分もちゃんと丁寧につくってあったとこも良いなあと思いました」
10「なるほどね」
若葉「お父さんは会社人間だったんですかね」
小林「そんなふうでしたね」
若葉「私は、どんなに継父が良い人でもバージンロードは本当のお父さんと歩きたいなと思いますね」
マイコー「きっとね」
若葉「お父さんと過ごした時間が短かったのかなあとか」
小太「でもほら、再婚して数年って言ってたじゃん?だから気を使ってるのかなと思って。それもあって良い娘だなと思ったの」
10「でも本当は、みたいなね」
若葉「両親の離婚で」
小太「うん。そのあとを引きうけてくれた人だから、っていうのもあるのかなーって」
マイコー「でも私ね、自分の結婚式でお父さんのこと招待するのを忘れてたんですよ」
一同「え?」
マイコー「海外で挙式したんですけど、お母さんには電話して話をしたけどお父さんには一切そういう話をするのを忘れてて。うちのお父さん、ヘルニアがあって長時間飛行機に乗れないんですよ。だからお父さんは来ないだろうなってお母さんとは話してて、お父さんには一切話をしてなくて。結婚式が終わったあとで実家に帰った時に「お父さん、招待されなくて寂しかった~」って言われて」
一同「あはははは」
小林「え、でも「娘さんをください」とかいう挨拶には行ったんですよね?」
マイコー「あ、うん。それはありましたけどね。結婚式は、「お父さん来れないよね」ってお母さんと話しただけで終わっちゃってて。直接お父さんに「来てね」って私から声かければよかったんですけど」
小太「お父さん、それは寂しいよ」
10「それはツワモノだ」
若葉「お父さんもビックリですよねえ」
小太「お父さんも「俺は?」って言ってこなかったの?」
マイコー「うん。お母さんに留守番の小遣いをもらって」
小林「今頃、式やってんだろうなーとか思いながらね、きっと寂しい思いをしてたんでしょうね。ふはは」
10「きっとね」
小太「まあ、それも気を使った結果?ある種」
若葉「ハーヴェイの娘さんはイギリスに住んでるわけじゃないんですよね?」
小林「うん。言ってましたね」
小太「新郎新婦2人ともイギリスで仕事してるって言ってませんでしたっけ?」
小林「言ってましたね。ロンドンってねえ。通ってるってことなんですかね?」
小太「そうだ、ブラインドデートの相手がさ便箋を作ってる会社の人って言われてたのに実際合ったらIT関係だったじゃん。あのときも、隣の人すごい笑ってた。そんなに可笑しいのか解らなかった」
小林「英語がわかるひとなんですかね?」
マイコー「そうそう。そっちなのかな?と思って」
10「なるほどね」
マイコー「私らは訳しか見ないけど」
小太「でもそんなにさあ、面白い英語言ってなかったと思うよ。ステイショ
リーがなんちゃらって言ってたのと、ITがなんちゃらって言ってたくらいで。何でそんなに可笑しいのかなあって。たまに外人さんが観に来てたりすると私たちより早く笑ったりするけど、今日のは完ぺきに違うような気がする」
若葉「なんかツボが違うんだな」
小林「独特ですね。なんかそんな独特な男の人が一人で観に来てるってところが切なくないですか。ふははは」
10「あははは。たしかにね」
マイコー「しかもこんな話を」
小林「きっとなんかね、新しい人生始めたかったんじゃないですかね」
マイコー「あああ、その始め方をねー」
10「参考に」
マイコー「ああやって、図々しく話しかけたりしてね」
10「きっつーい」
若葉「もしかして小太さんに話しかけてたとか?」
10「あははは。新しい人生の相手として」
小太「あー、そうかあ。のがしちゃったよ、なんて」
マイコー「相手をしてあげてたケイトはホントえらいですよ。特に本読んでるときなんてもう」
10「うん、はあああぁ?って思う」
小林「でも話の流れ的に、ハーヴェイの方も娘の結婚式にまつわる疎外感が寂しい感じだったし、ケイトも場違いな飲み会に呼ばれて疎外感感じて、ちょうど2人が良い感じに寂しい時に会っちゃったんだろうなって」
10「ああ、タイミングが良かった」
小林「そそ。うまくそこで会話が成り立つような道筋を作ってるなあって思いました。ああ、肩身が狭い思いしてたら誰かと喋りたくなるよねっていう」
小太「そうか。私たぶん、シャットアウト。本を読んでいるところにウジャウジャと話しかけられたらそこでアウトって感じ。だから辛抱強い人だなと思った」
マイコー「そうそう。なんだったら飛行機のところからですよね」
小林「普通はね、あの飛行機で隣に座ってた女のひとみたいになりますよね」
若葉「そう考えると、普通の人ならそうなるけど、ケイトが前の晩に寂しい思いをしていたからハーヴェイの話を聞いてあげたのかもしれないですね。もしそうじゃなかったら、飛行機の女の人みたいにバンって拒絶してたかもしれない。少しづつ、寄せ合うのが巧いですねえ」
小林「うん。うまくもってったなと思って」
若葉「最後の方に86歳のお爺さんでしたっけ」
小林「あれもねえ、よかったですね。あの歳になっても女の人を求めていたいって言う感じがね。お話的に、いくつになっても恋はできるっていうような内容でしたから、お爺さんでもそうなんだからお前ら頑張れよみたいなふうに受け取りました、あれは」
小太「あの、読み終わった後の得意げな顔が」
若葉「そうそうそう」
小林「可愛かった。ああやってね、思い出を反芻してね、残りの短い人生を生きていくんでしょうね、ふふふ」
小太「もう語りつくしちゃいましたかね。何かある?」
小林「何かねえ、ハーヴェイもケイトも男女関係に挫けてる感じの人だったじゃないですか、だけどハーヴェイの方は割にガンガン攻めるタイプで、ケイトの方は守りに入っちゃってて。その違いも面白いし、例えば両方とも守りに入ってる人だったらきっと付き合うまでいかなかったわけで、なんかうまいことキャラが噛み合ってたなって。だからこそベタだなとも思うんですけどね。けど、人間関係ってそんなもんだよなあって。なんとなく足りないところを補い合って、うまいこと関係を保ってるように普段感じているので、そういうのがうまくでてるなあと思いました」
小太「私は、最後の方でケイトが「夢物語ね」って言うのが、現実に則したらそうだよねって思った。映画だから良いんだけど、現実ととらえると夢物語よねって私も思った」
小林「ああ、あそこは、お互い興味持ってんなら傷付く傷つかないとかどーでもいいじゃん、付き合っちゃえば?って思ったんですけど」
小太「年齢がいくとさ、怖いっていうのがわかる」
マイコー「なんか楽な世界に籠るみたいな気持はすごく解りますよね」
10「そうそう。あれはとっても良くわかった」
マイコー「ね。あれは楽だもんねって。何も考えないで流されるのが」
小太「そう。今そうなんだからさ、新しいところに飛び込んで傷つくよりはさ、このまま平穏にいた方が良いっていうこともあるよね」
小林「相手にすごい興味があってもですか?で、相手からも好かれていても?」
小太「だって、好きなら好きなほどもっといっぱい衝突するかもしれないよ」
小林「えーーー、それ当たり前だから、って思っちゃうな」
小太「それはやっぱりさ、まだ若いんだよ」
小林「そうですかね。なんか、衝突があるのなんて当たり前だから、別にあったっていいじゃんって思っちゃいますね、私」
小太「でも、違うんだなこれが」
10「相手によるのかもしれん。その相手の態度とか。この人ならって思えるような相手だったらイケるかもしれんけど」
小林「あ、まあ、それはそうですね」
小太「でも私やっぱり2日では思えない。すごい良い人と思っても、もうちょっと見ないと2日くらいで結果を出せって言われたら無理だもん。しかもむこうは仕事辞めてきちゃってるんだもん」
マイコー「私も、それが非現実的だなと思って。50とか60の職のない男性がね」
10「これからどーすんの?みたいなね」
マイコー「そう。そこで付きあったとして、で、どうすんの?っていう」
小林「あははは。現実的。どうやって暮らしてくの?とか思いますけどね」
マイコー「お母さんもいるんだよ?みたいなね」
10「私の統計のお仕事だけで?って」
小太「急にさ、今までアメリカでやってきてロンドンに来てCMの仕事できるわけじゃないもんね」
10「そこは映画だよね」
マイコー「でしょうでしょう。そこが一番ありえないなと思って。仕事を辞めて彼女のいるイギリスに移るっていうのも、ちょっとあんまりじゃないかなって」
小林「あはははは」
マイコー「しかも2日でって」
小太「そうでしょうそうでしょう。2日では決められないよ」
マイコー「私がケイトだったら重たすぎると思うし」
小林「あはははは」
マイコー「国まで捨てて?って気がするんですよね」
10「でもこれ逆やったらどうやんな?女が仕事を辞めて男の方に行くっていうんだったら?」
小太「私、行かなーい。2日でしょ?しかも国が違うんだよ?やっぱゴメンって言われた路頭に迷うじゃん」
10「でも、あの流れで行くと男の方も受け入れる態勢にあるような感じで」
小林「向こうが受け入れてくれるのが確実だったら行ってもいいかな。でも行ってみて捨てられたとかだったら、はあああ!ってなりますね」
小太「そうでしょうお~」
10「ははは、辞めたのに!みたいな」
小林「よっぽどお互いのこと信じてたんでしょうね、あの人たちね」
小太「それを2日でっていうのが、私だったら得られない」
小林「そこは映画ですね。展開が早い」
小太「もしかしたら若かったらできるのかなとも思うし。仕事辞めてこっち来ちゃえよっていうのもさ、20代とかだったらできるのかも。けどあれだけの歳になっちゃったら大きなことでしょう」
若葉「でも逆に、階段のところで発作を起こしたじゃないですか。このさきいつまたこうなるかわからないから、やっちゃえ!っていうのもあるのかも」
小林「そっかそっかそういうのもありそうですよね。老い先短いからっていうね」
10「ああ、年齢が年齢だし」
若葉「あとクビになってこれ以上悪いことないだろうみたいな」
小林「男の一人暮らしでお金もかかってないし」
若葉「まあ貯蓄もあるだろうなって」
小太「貯蓄があればね」
マイコー「ねー、貯蓄でいくのかなあ」
小林「貯蓄!また現実的な。ははは。今ここに、ガーンと「貯蓄」っていう字が立体的に浮かんで見えましたよ」
マイコー「映画観てるときからずっと貯蓄で?と思ってましたよ」
小林「あはははははは」
マイコー「貯蓄あるのかしら、この人?とか」
小林「あはははは。すごいあるんだとか、なんか想像しちゃう」
小太「だから貯蓄があれば良いわけよ」
10「あ、いいんだ」
小林「うはははは。「貯金」とか言いましょうよ。もっと可愛く」
若葉「ひぇひぇ」
マイコー「堅~い言葉がね」
10「うふふふふふ」
小林「真剣味が籠ってましたよ、貯蓄って言葉に。ふふふ」
マイコー「たしかに自分にお金があれば、ちょっとくらい自由に生きるのもアリなのかなとも思います」
小太「そうだねえ」
マイコー「でも、あの歳になってねえ、すごい勇気のいることですよ。一個羨ましかったのが、英語圏同志だからああいう交流もあって。日本だったら絶対ありえないでしょう?」
10「ないねえ」
小林「言葉が一緒って言うのは確かに壁が低いかも」
若葉「要所要所の、ケイトの表情が良かったです」
マイコー「良かった」
若葉「若者の間で気まずそうにしているところとか」
小林「でも、なにも泣かなくてもと。。。思いましたけどねえ」
マイコー「あのトイレでね」
小太「でも、あの人はあれに慣れてるはず」
小林「そうそうそう。ちょっとねえ、あそこは違和感感じました」
小太「わかってたけどやっぱりねっていうシチュエーションに思えたから」
小林「あ、あれかな、ちょーーーう期待してたのかな。傷つくのが嫌だから私はもう男の人はいらないとか言いながら、ものすごい期待してたのかな」
10「かもしんない。でもやっぱりみたいな」
小林「そう」
マイコー「しかも実は結構タイプだったとか」
小林「ね。もしかしたらね。でも泣かなくても」
マイコー「ねえ。少女か?って」
若葉「朝帰りしてバスに乗ってる時の表情とかも良かったです」
小林「良い感じでした」
若葉「すごいキレイに見えて」
小太「ね」
若葉「やっぱり恋とかすると違うなあって。とたんに違うと思って」
マイコー「たしかに表情良かったですね」
小林「ね。上手でした」
<文責:小林>
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少人数制映画鑑賞クラブ
小林さん、今回も議事録まとめて頂きありがとうございました